全くの初心者向け ドライフラワー作りの始め方 低コストで手軽に楽しむ
ドライフラワー作りは、美しい花を長く手元で楽しむことができる趣味です。特別な技術や高価な道具がなくても始められ、自宅にあるものを活用したり、身近な植物を使ったりすることで、低コストで気軽に楽しむことができます。完成したドライフラワーは、そのまま飾ったり、スワッグやリースにしたりと、様々な方法でインテリアに取り入れることが可能です。
ドライフラワーの魅力と始めることで得られること
ドライフラワーの最大の魅力は、生花では短い命だった花の美しさを、長い期間楽しめるところにあります。季節の花や記念にもらった花などをドライフラワーにすることで、思い出と共に飾っておくことができます。また、生花のように水換えの手間がなく、お手入れが非常に楽な点も、忙しい日常を送る方にとって大きな利点となるでしょう。
自分で作ったドライフラワーを飾ることで、部屋に温かみや彩りが加わり、手軽に心地よい空間を演出できます。生花が手に入りにくい時期でも、ドライフラワーがあれば常に花のある暮らしを楽しめます。
全くの初心者が最初に取り組むべき具体的なステップ
ドライフラワー作りにはいくつかの方法がありますが、最も手軽で初心者向けなのが「ハンギング法」です。これは、花を逆さまに吊るして自然乾燥させる方法です。
- 乾燥させたい花を選ぶ: 生花店で購入した花はもちろん、庭やベランダで育てた花、散歩中に見つけた草花など、様々な植物をドライフラワーにできます。茎がしっかりしていて、水分が少なめの花材が初心者にはおすすめです。バラ、ユーカリ、ラベンダー、かすみ草などが比較的簡単に成功しやすいとされています。花が満開になる少し前、水分が多くなりすぎないうちに摘むのがコツです。
- 余分な葉を取り除く: 茎についている葉をできるだけ取り除きます。葉が多いと乾燥に時間がかかり、カビの原因になることがあります。
- 茎をまとめる: 茎の根元を紐で縛ります。数本まとめて縛る場合は、茎と茎の間に少し隙間ができるように、ゆるめに縛ると良いでしょう。乾燥すると茎が細くなるため、後で落ちてしまわないよう、しっかりと結んでください。
- 吊るす: 紐で結んだ束を、風通しの良い直射日光の当たらない場所に逆さまに吊るします。湿気が少なく、暗めの場所が理想的です。クローゼットの中や、使っていない部屋の隅などが適しています。
- 乾燥を待つ: 花材の種類や環境にもよりますが、通常1週間から数週間で乾燥します。茎や花びらが完全に乾いてカサカサした状態になれば完成です。
- 完成: 乾燥したら、優しく吊るしていた場所から下ろします。必要であれば、形を整えたり、ワイヤーで補強したりします。
必要な道具や材料
ドライフラワー作り(ハンギング法)に必要なものは、ごくわずかです。
- 花材: 乾燥させたい花や植物
- 紐: 茎を縛るための紐。麻紐などが扱いやすいですが、自宅にあるタコ糸や毛糸などでも代用できます。
- 吊るすためのもの: S字フック、ピンチハンガー、洗濯バサミ、または simply 竿やバーなど、花を逆さまに固定できるもの。
費用を抑える工夫:
- 花材は、自宅で育てたものや、生花店で安価に手に入るもの、場合によっては道端や公園の管理された場所で許可を得て採取できる植物を利用するのも一つの方法です(無許可の採取は避けてください)。
- 紐や吊るすための道具は、多くの場合、自宅にあるもので代用可能です。新たに購入する場合でも、100円ショップで麻紐やS字フックなどを揃えることができます。
- 特別な花切りバサミが理想的ですが、よく切れるハサミがあれば最初は問題ありません。
費用について
ハンギング法でドライフラワーを作る場合、初期費用は非常に低く抑えられます。
- 初期費用: 花材費(数百円〜)+必要であれば紐やフック代(数百円)。合計で数百円から数千円程度で始められます。
- 継続費用: 新しい花材を購入する場合にかかりますが、自宅の植物を利用すればほぼ無料です。
低コストで始めるためには、まず自宅にあるもので試してみるのが良い方法です。
時間について
作業時間は非常に短く、花を選んで吊るすだけであれば10分もかかりません。乾燥期間は花材によって異なりますが、その間は特別な手入れは不要です。週に数時間まとめて作業する必要はなく、空いた時間に少しずつ進めることができます。忙しい方でも無理なく続けられる趣味と言えるでしょう。
場所について
乾燥中は、風通しが良く直射日光が当たらない場所が必要です。カビを防ぐためにも湿気の少ない場所を選んでください。広いスペースは必要ありませんが、吊るした花が壁などに触れないように注意しましょう。自宅のクローゼットの中、廊下の壁、空き部屋の一角など、特別な場所を設ける必要はありません。
一人で楽しめるか、家族と一緒に楽しめるか
ドライフラワー作りは、一人で静かに作業に没頭する時間を持つのにも適しています。また、家族、特にお子様と一緒に楽しむことも可能です。
- 一人で楽しむ: 好きな花を選び、丁寧に葉を取り、紐で結んで吊るす一連の作業は、集中力を高め、穏やかな気持ちをもたらします。完成したドライフラワーをどのように飾るか考えるのも楽しい時間です。
- 家族(特に子供)と一緒に楽しむ: 庭やベランダで一緒に花を摘んだり、生花店でどんな花をドライフラワーにしたいか話し合ったりするのも良いでしょう。葉を取り除く作業や、紐で結ぶ作業を任せることもできます。吊るして乾燥していく様子を観察するのも、お子様にとっては良い学びとなるかもしれません。完成したドライフラワーを使って、一緒に飾る場所を決めたり、簡単なアレンジメントを作ったりするのも楽しい共同作業になります。
初心者がつまずきやすい点とその対処法
- カビが生えてしまう: これは湿気が原因で起こりやすい問題です。風通しの良い、湿気の少ない場所を選んで吊るすことが最も重要です。雨の日が続く梅雨時などは、乾燥材と一緒に密閉容器に入れるシリカゲル法なども検討すると良いかもしれません。
- 色が褪せてしまう: ドライフラワーは時間の経過と共に多少色が変わるのが自然ですが、直射日光に当たると色が早く褪せてしまいます。乾燥中も飾る際も、直射日光を避けるようにしてください。
- 花びらや葉が落ちやすい: 乾燥して水分が抜けると、植物は脆くなります。優しく扱うことが大切です。完成後にヘアスプレーやドライフラワー用の硬化スプレーを軽く吹きかけると、多少落ちにくくなります。
まとめ
ドライフラワー作りは、特別な道具や広いスペースがなくても、手軽に始めることができる魅力的な趣味です。数百円程度の初期費用で始められ、忙しい方でも短い時間で作業できます。一人で静かに楽しむことも、お子様と一緒に花を選び、飾る工程を楽しむことも可能です。カビや色褪せといった小さな問題は、乾燥場所の選び方や管理で対処できます。ぜひ、お好きな花を使って、ドライフラワー作りに挑戦し、日常に彩りを加えてみてはいかがでしょうか。