全くの初心者向け イラスト・お絵かきの始め方 低コストで気軽に楽しむ
イラストを描く、絵を描くという趣味は、特別な才能がなくても誰でも気軽に始められる魅力を持っています。頭の中にあるイメージを形にしたり、見たものを表現したりすることで、新しい発見やリフレッシュにつながることがあります。絵を描くことにハードルを感じる方もいるかもしれませんが、まずは「描いてみる」という一歩から始めることができます。時間や費用に大きな負担をかけずに始められる点も、多くの方にとって取り組みやすい理由の一つでしょう。
イラスト・お絵かきの魅力と始めるメリット
イラストやお絵かきは、自分の手やツールを使って表現する楽しさが一番の魅力です。完成した時の達成感はもちろん、描いている最中の集中する時間は、日々の忙しさを忘れさせてくれる豊かな時間となります。
また、絵を描くことは観察力を養い、表現力を高めることにもつながります。特別な道具や場所がなくても始められるため、思い立った時にすぐに取り組める手軽さも大きなメリットと言えるでしょう。
始める前に考えること:アナログかデジタルか
イラストやお絵かきには、大きく分けて「アナログ」と「デジタル」の二つの方法があります。
- アナログ: 紙と鉛筆やペン、絵の具など、物理的な画材を使って描く方法です。
- デジタル: パソコンやタブレット、スマートフォンなどのデバイスと、専用のソフトウェアやアプリを使って描く方法です。
どちらにもそれぞれの良さがありますが、初心者の方が気軽に始める場合は、普段使っている筆記具とノートから始められるアナログか、すでに持っているスマートフォンやタブレットを活用するデジタル(無料アプリから)がおすすめです。最初はどちらか一方、または手軽な方から試してみて、慣れてきたら別の方法に挑戦することも可能です。
アナログでお絵かきを始める
最初に取り組むこと
アナログで始める場合、まずは身近なものを描いてみたり、好きなイラストや写真を見ながら模写をしてみたりするのが良いでしょう。いきなり一枚の絵を完成させようとせず、線を引く練習や、簡単な形を描く練習から始めるのも効果的です。
必要な道具と選び方
最低限必要なものは以下の通りです。
- 紙: ノートやスケッチブックなど、身近にあるもので構いません。最初は落書き帳のような安価なもので十分です。
- 鉛筆: HBやBなど、一般的な濃さのもので大丈夫です。
- 消しゴム: 鉛筆用の一般的な消しゴムがあれば十分です。
これらに加えて、ペンで描いてみたい場合は黒のボールペンやサインペン、色をつけたい場合は色鉛筆やクレヨンなどを揃えるのも良いでしょう。
道具の選び方としては、最初は高価なものや専門的なものを揃える必要はありません。100円ショップでも紙や鉛筆、色鉛筆などは手に入りますので、まずはそういったもので試してみて、本格的に続けたいと思った時に少しずつ道具を揃えていくのがおすすめです。
費用について(アナログ)
初期費用は、紙と鉛筆、消しゴムであれば数百円程度で始めることができます。色鉛筆やペンなどを加えても、100円ショップで揃えれば1000円以内、文房具店でも数千円程度で基本的なセットが揃います。継続する場合も、インクや紙の補充などが主な費用となり、それほど大きな負担にはなりにくい趣味と言えます。
デジタルでお絵かきを始める
最初に取り組むこと
デジタルで始める場合は、まず使用するデバイス(スマートフォン、タブレット、パソコンなど)と、お絵かき用のソフトウェアやアプリを選びます。無料で使用できる高性能なアプリもたくさんありますので、まずはそういったものから試してみるのが良いでしょう。アプリの基本的な操作(ブラシの使い方、レイヤー機能など)を覚えることから始め、簡単な図形や線を繰り返し描いてみるのがステップです。
必要な道具と選び方
最低限必要なものは以下の通りです。
- デバイス: スマートフォン、タブレット、パソコンなど、すでにお持ちのもので構いません。
- お絵かきアプリ/ソフトウェア: 無料または安価なものが多数あります(例:アイビスペイントX、メディバンペイントなど)。
より快適に描くためには、スタイラスペン(タッチペン)があると便利です。特にタブレット用の専用ペンは、筆圧を感知して線の太さを変えられるなど表現の幅が広がります。ただし、これも最初は必須ではありません。指や一般的なタッチペンでも十分始めることができます。
費用について(デジタル)
すでにお絵かきに使えるデバイスを持っている場合、初期費用は無料〜数千円程度で始めることができます。無料のお絵かきアプリは多く、機能も充実しています。有料アプリや高機能なソフトウェア、専用のペンなどを揃えようとすると数万円〜数十万円かかる場合もありますが、初心者のうちは無料ツールで十分楽しめます。継続的な費用は、アプリの課金やデバイスの買い替え、電気代などがありますが、月々数千円といった定期的な出費は少ないことが多いです。
時間について
お絵かきは、一度に長時間集中して取り組む必要はありません。15分や30分といった短い隙間時間でも十分に楽しむことができます。例えば、移動中にスマートフォンのアプリでラフスケッチをする、家事の合間にノートにアイデアを書き出す、寝る前に数分だけタブレットで線を描くなど、工夫次第で日常の様々な時間に取り入れることができます。毎日でなくても、週に数時間まとめて取り組む形でも継続は可能です。
場所について
お絵かきは基本的に場所を選びません。自宅のリビングや書斎、カフェや公園など、落ち着いて座れる場所があればどこでも取り組めます。アナログであればノートとペン、デジタルであればデバイス一つで持ち運びも容易です。特別なスペースを用意する必要はありません。
一人で、または家族と一緒に楽しむ
- 一人で楽しむ: 自分のペースでじっくりと創作に取り組むことができます。集中することでリラックス効果やストレス解消につながることもあります。
- 家族(特に子供)と一緒に楽しむ: 子供と一緒に絵を描く時間は、コミュニケーションを深める素晴らしい機会です。同じテーマで描いて見せ合ったり、お互いの絵に色を塗り合ったり、時には描き方を教え合ったりすることで、一緒に楽しむことができます。子供が使わなくなったクレヨンや色鉛筆を活用して、大人がお絵かきを始めるというのも良いアイデアです。
初心者がつまずきやすい点と対処法
「絵が下手だと感じる」という悩み
絵を描き始めたばかりの頃は、「思ったように描けない」「他の人と比べて下手だ」と感じてしまうことがあるかもしれません。しかし、趣味としてのお絵かきに上手い下手の基準はありません。大切なのは、描く過程を楽しむこと、そして描きたいものを表現しようとする気持ちです。すぐに上達しようと思わず、まずは「好きなものを描いてみる」「描くこと自体を楽しむ」ことに焦点を当ててみましょう。
何を描けば良いか分からない
描きたいものが思いつかない時は、身近にあるもの(コップ、植物、手など)を観察して描いてみたり、好きなキャラクターや風景の写真を模写してみたりするのがおすすめです。また、インターネット上には初心者のための「お絵かきお題」などもたくさんありますので、そういったものを活用するのも一つの方法です。
継続できない
「毎日描かなければ」と気負いすぎると、かえってプレッシャーになり続かなくなることがあります。「短い時間でも良いから触れる」「週に一度は描く時間を作る」など、無理のない目標設定が大切です。また、描いたものをSNSにアップしたり、家族に見せたりして、誰かに見てもらう機会を作ることもモチベーション維持につながることがあります。
まとめ
イラストやお絵かきは、紙とペン一本から、あるいはスマートフォン一つから始められる、非常に手軽で創造的な趣味です。高価な道具を揃えたり、特別なスキルを習得したりする必要はありません。まずは身近にあるもので、描きたいと思ったものを自由に描いてみてください。短い時間でも、場所を選ばずに取り組めるので、忙しい日常の中でも自分のペースで楽しむことができます。一人で集中する時間も、家族と一緒に楽しむ時間も、どちらも叶えられるのがお絵かきの魅力です。もし少しでも興味を持たれたなら、今日から気軽にペンやデバイスを手に取ってみてはいかがでしょうか。