全くの初心者向け 紙バンド手芸(エコクラフト)の始め方 再生紙で手軽にカゴや小物を作る
自宅で過ごす時間や、ちょっとした隙間時間を見つけて何か新しいことを始めてみたいと感じることはないでしょうか。手軽に始められて、暮らしに役立つ実用的なものを作れる趣味として、紙バンド手芸、別名エコクラフト®︎(ハマナカ株式会社の登録商標)がおすすめです。
紙バンドは牛乳パックなどの古紙から作られた再生紙を原料としており、環境に優しい素材です。特別な技術や高価な道具は必要なく、基本的な編み方を覚えれば、カゴやバッグ、小物入れなど、様々な形のものを作ることができます。完成した作品は自分で使うのはもちろん、家族にプレゼントしたり、インテリアとして飾ったりと、作る過程だけでなく完成後も楽しめます。
紙バンド手芸を始めるために必要なもの
紙バンド手芸は、比較的手軽な道具で始められます。まずは最低限必要なものから揃えてみましょう。
- 紙バンド: 作品の素材となる紙製のバンドです。様々な幅や色のものがあります。最初は扱いやすい幅のものが数色入った初心者向けのセットや、少量で試せるものから選ぶのが良いでしょう。
- ハサミ: 紙バンドを切るために使います。一般的なクラフト用のハサミで構いません。
- 洗濯ばさみまたはクリップ: 編み進める際に、紙バンドを仮止めするために使います。複数あると便利です。
- 木工用ボンド: 紙バンド同士を接着するために使います。速乾性のものでなくても大丈夫です。
- メジャーまたは定規: 紙バンドを正確な長さに測るために使います。
- 目打ちまたは竹串: ボンドを塗ったり、編み目を整えたりする際に役立ちます。
これらの道具は、手芸店や大型雑貨店のほか、最近では100円ショップでも紙バンドや基本的な道具を見つけることができます。まずは100円ショップで揃えられるものから始めてみて、興味が深まったらより質の良い道具を揃えていくという方法も良いでしょう。洗濯ばさみや木工用ボンドは、ご自宅にあるもので代用できる場合もあります。
紙バンド手芸の具体的な始め方
初めて紙バンド手芸に挑戦する場合、何から始めたら良いか迷うかもしれません。まずは簡単な作品から挑戦し、基本的な編み方に慣れることをお勧めします。
- 材料と道具を揃える: 上記で紹介した最低限のものを準備します。紙バンドは最初に簡単な作品用のカット済みのものや、キットを利用すると手軽です。
- 基本的な編み方を学ぶ: 紙バンド手芸にはいくつか代表的な編み方がありますが、まずは「追いかけ編み」や「重ね編み」といった、カゴの側面を編む基本的な方法から学びます。教本やインターネット上の解説動画が参考になります。
- 小さい作品から挑戦する: コースターや小さな小物入れ、ペン立てなど、比較的少ない材料と時間で作れるものから始めましょう。成功体験は次の制作へのモチベーションにつながります。
- 編み図を理解する: 慣れてきたら、書籍やウェブサイトで公開されている編み図を参考に、少し複雑な作品にも挑戦できます。編み図は紙バンドのカット寸法や編み方を示すものです。
- 仕上げ: 編み終わったら、形を整え、必要に応じてボンドで補強します。乾燥させれば完成です。
最初は編み目が不揃いになったり、形が少し歪んでしまったりすることもあるかもしれません。しかし、回数を重ねるごとに必ず上達します。焦らず、まずは楽しむことを優先してください。
費用について
紙バンド手芸を始めるための初期費用は、選ぶ道具や紙バンドによって大きく変わります。
- 最低限の場合: 100円ショップで紙バンド、ハサミ、洗濯ばさみ、ボンド、定規などを揃えれば、数百円程度で始めることも可能です。
- 初心者キットの場合: 数種類の紙バンドと基本的な道具がセットになったキットは、1000円〜3000円程度で販売されています。これ一つで手軽に始められます。
- 単体で購入する場合: 少し質の良い紙バンドや道具を揃えると、初期費用は2000円〜5000円程度になるでしょう。
継続して楽しむ場合にかかる費用は、主に紙バンド代です。紙バンドは様々な色や長さで販売されており、価格も幅広いです。大きな作品を作る場合はそれなりに量が必要になりますが、小さな作品であれば1巻で複数の作品が作れることもあります。全体として、他の趣味に比べて費用を抑えやすいと言えます。
時間について
紙バンド手芸にかかる時間は、作るものの大きさや複雑さによって異なります。
- 小さい作品(コースター、ミニカゴなど): 慣れれば数十分〜1時間程度で完成させることができます。
- 少し大きい作品(カゴバッグ、収納ボックスなど): 数時間〜数日かかる場合もあります。
一度にまとめて時間を確保する必要はありません。編み途中のものを置いておけるため、例えば「今日はここまで編もう」と決めて、15分や30分の隙間時間で少しずつ進めることができます。集中して取り組みたい時には、数時間没頭することも可能です。自分のライフスタイルに合わせて、柔軟に時間を使える趣味です。
場所について
紙バンド手芸は、特別な場所を必要としません。
- 自宅のテーブルなど: 作品を広げられるスペースがあれば、リビングのテーブルや自室のデスクなどで作業できます。
- ボンドを使用するため、下に新聞紙やビニールシートなどを敷いておくと、机を汚す心配がありません。
- 紙バンドを切った際の小さな屑が出る可能性があるため、後片付けがしやすい場所を選ぶと良いでしょう。
比較的コンパクトなスペースで完結できるため、自宅で手軽に始められる趣味です。
一人で楽しむか、家族と楽しむか
紙バンド手芸は、一人でも十分に楽しめる趣味です。黙々と作業に集中し、自分のペースで作品を作り上げていく時間は、達成感や充実感を得られる豊かなひとときとなります。
また、家族と一緒に楽しむことも可能です。
- 子供と一緒に: 簡単な編み方であれば、小学生くらいの子供でも一緒に挑戦できます。色選びを一緒にしたり、親子で協力して一つの作品を作ったりするのも楽しいでしょう。ハサミや目打ちを使う際は、安全に十分配慮してください。
- 家族それぞれで: 家族それぞれが好きなものを作る時間を共有するのも良いでしょう。
このように、一人でも、家族とのコミュニケーションツールとしても楽しめる趣味です。
初心者がつまずきやすい点と対処法
初めて紙バンド手芸に挑戦する際に、いくつか戸惑うことがあるかもしれません。
- 編み目が緩い、きつすぎる: 紙バンドの引き加減で編み目の均一性が変わります。最初は均一に編むのが難しいかもしれませんが、練習するうちにコツを掴めます。最初は少し緩めでも気にせず、とにかく最後まで完成させてみることが大切です。
- 形が歪んでしまう: 特にカゴなどを編む際に、底や側面が歪んでしまうことがあります。編み始めや増減の際に、紙バンドを正確に配置すること、そして編みながら時々形を整えることを意識すると良いでしょう。作品が完成してから形を整えることもできます。
- ボンドの使い方: ボンドの量が多すぎるとはみ出して見た目が悪くなり、少なすぎると接着力が弱まります。目打ちや竹串を使って少量ずつ、必要な部分に塗る練習をしましょう。はみ出した場合は、乾く前に拭き取るか、完全に乾いてから取り除く方法があります。
最初はうまくいかないと感じることもあるかもしれませんが、それもハンドメイドの醍醐味です。失敗を恐れずに、まずは気軽に始めてみてください。
まとめ
紙バンド手芸(エコクラフト)は、再生紙を素材とする環境に優しい趣味でありながら、少ない初期費用と手軽な道具で始められます。自宅で短時間からでも取り組むことができ、完成したカゴや小物入れは日常生活で役立てることができます。一人でじっくり集中する時間を持ったり、家族と一緒にものづくりを楽しんだりと、様々なスタイルで楽しめます。
もし何か新しい趣味を探しているなら、この機会に紙バンド手芸に挑戦してみてはいかがでしょうか。きっと、作る楽しさと、完成した作品を使う喜びを感じられるはずです。